スキンケア商品、特に目元に使うアイテムのパッケージに大きく「乾燥による小じわを目立たなくする」という表記を見かけますよね。
そういった商品には必ずセットで「効能評価試験済み」というフレーズも書かれています。
この「効能評価試験済み」については「効能評価試験済み」と書かれたアイクリームを買うべき?で詳しく解説しましたが、そもそも「乾燥による小じわって何?」というのが今日のお話です。
この記事に書いてあること
乾燥小じわにはグレードがあります
一般的に乾燥小じわは「目尻にできる小じわ」のことを指しています。
でも、目尻にできる小じわの多さやしわの深さっていろいろありますよね。
そこで日本香粧品学会は、シワの深さや多さによってシワのグレードを0から7までに分類しました。
シワグレード0 | シワは無い |
シワグレード1 | 不明瞭な浅いシワがわずかに認められる |
シワグレード2 | 明瞭な浅いシワがわずかに認められる |
シワグレード3 | 明瞭な浅いシワが認められる |
シワグレード4 | 明瞭な浅いシワの中に、やや深いシワがわずかに認められる |
シワグレード5 | やや深いシワが認められる |
シワグレード6 | 明瞭な深いシワが認められる |
シワグレード7 | 著しく深いシワが認められる |
シワのグレードはこのように1〜7までに分類されるのですが、この中で「乾燥小じわ」と呼ばれるものは「シワグレード1〜3」までの小じわになります。
シワに対する有効性を確かめる「効能評価試験」の対象はこのグレード1〜3の小じわです。(※化粧品の場合)
つまり、目元ケアアイテムに書かれた「乾燥小じわを目立たなくする」というのは、「シワグレードでいう1〜3の小じわが目立たなくなる」ことを意味しています。
言い換えると、グレード4以上のシワ(深いシワ)に対する効果があるかどうかは試験を実施していないためわからないんですね。
医薬部外品だとどうなる?
2018年、POLAから日本初のシワ改善クリーム「リンクルショットメディカルセラム」が発売されて話題になりましたね。
医薬部外品に対する効能評価試験はシワグレード3〜5が対象となり、合格すれば「シワを改善する」効果が認められたことになります。
特にシワグレード4・5レベルの小じわがある方は、化粧品ではなく医薬部外品(薬用クリーム)を使用したほうが効果はわかりやすい可能性が高いと言えますね。
乾燥小じわの原因はズバリ「乾燥」です
乾燥小じわがどんなシワのことかわかったところで、その原因について考えたいのですが…
お肌の潤いは、「表皮」「真皮」それぞれが水分を保持することでキープされています。
中でもお肌の一番表面の部分「表皮」の1番外側にある「角質層」は保湿機能とバリア機能に優れていて内側から水分を逃さないようにしてくれているんですね。
でも乾燥すると…
肌の表面のキメが萎縮して粗くなり肌の内側でキープしていた水分が角質層から逃げていきます。
水分が逃げてしまったお肌の表面は、キメが乱れて溝が深くなっていくのです。
効能評価試験済みのアイクリームを選ぶのもOK!でも…
乾燥によってできてしまった小じわのケア、そしてそれ以上乾燥小じわを作らないためにはとにかく「保湿」が大切になってきます。
ここで、「乾燥小じわを目立たなくする」アイクリームなどが活躍してくれるんですね。
つまり、よく見かける「効能評価試験済み 乾燥小じわを目立たなくする」というアイテムたちは「保湿機能に優れた」アイテムということになります。
効能評価試験では確かに、グレード1〜3までの「乾燥小じわ」に対しての有効性が審査されるので効能評価試験済みのアイクリームなどは保湿力に優れていることは間違いないです。
ただ、効能評価試験を実施していなくても同レベルの保湿力をもった良いアイクリームはたくさん存在します。この試験を実施するしないはメーカー側の自由で必須ではないからです。
参考:効能評価試験済みのおすすめクリーム
まとめ:乾燥小じわは「乾燥によってできたセルフケア可能な浅いシワ」
たくさんのスキンケアアイテムで見かける「乾燥小じわ」は
- 乾燥が原因でできた浅いシワ
- シワグレードでは、グレード1〜3のこと
- 保湿対策によってセルフケア可能
ということがわかりました。